久しぶりのゼノンザード記事となります。
今回は、CBTでみんなが思ったであろうことについてフォーカス。
というか、第1回コラムもキマイラについてだったし、何かとこのフォースは取り上げるネタには困らないですね。
キマイラについて
まずはキマイラというフォースについてのおさらいです。
ライフ:3
自分のターン中、自分の無色マナでコストを支払う場合、全ての色のマナとして支払うことができる。
【破壊時】自分はデッキの中からベース・ミニオンカード1枚を置き、デッキをシャッフルする。その後、自分はカードを1枚引く。
ゼノンザードには毎ターン1枚、ベースミニオンを手札から設置するか、無色のベースを亜空間から設置するかを選択して実施することができるルールがあります。
無色カード以外のカードをプレイするためには、基本的に色のついたマナが必要なので、無料で出せる無色マナだけに頼っていると、カードをいつまでたってもプレイできない仕様です。
しかし、キマイラは無色マナに色を与える効果を持っているため、手札から有色ベースを設置しなくても、色のついたカードをプレイできるようになる、という効果を持つスグレモノなのです。
無色のベースから有色のマナを生み出せるようになり、またどんな色でも出せるため、混色デッキには必須の性能ですね。
問題点
「え、こんな良い効果の何が問題なの?」
と思われる方もいるかもしれません。
というか、CBTが始まるまでは私も「混色をサポートして様々なデッキタイプを生む素晴らしいフォースだ」と思っていました。
しかし、このフォースはあまりにも利便性が高すぎたのです。
高い利便性ゆえに、ゼノンザードのベースミニオンシステムを破壊してしまいました。
キマイラ自体のカードパワーの高さ
タダで出せるベースに色がつくということは、すなわち
ベースミニオンが引けない状態でも有色カードをプレイできるようになる
ということです。
ここで勘の良いプレイヤーは気づきます。
「ベースミニオン要らないんじゃね?」
と。
キマイラの強さについては、以前の記事でまとめているので詳細は割愛しますが、以下の点が挙げられます。
- ベースを引けないことによる事故の防止
- 手札枚数のキープ力の向上
- デッキバリューの向上
事故防止はもちろん、ベースミニオンを手札からプレイしなくてもよい=手札を多く抱えられる点、そしてベースミニオンをデッキに入れなくてもよくなるので、結果的にデッキパワーを高く保つことができます。
※ベースミニオンは基本的に色マナを出すことができるバニラみたいな立ち位置なので、状況を変えるようなパワーは持ち合わせていません。よって、デッキに採用するベースミニオンの枚数は可能な限り絞りたい、というのがゼノンザードプレイヤーの共通の意見です。
ちょっと比較方法が違うのですが、他のフォースは「BPを100上げる」とか、「フィールドミニオンに再起を持たせる」とか、1つのメリットしか持っていないのに対して、キマイラは採用するだけで最低でも上記3つのメリットを享受できるのです。
その時点で他のフォースよりも性能面で数段勝っているのが分かるのではないでしょうか。
単純にキマイラのパワーが高いことから、複数の色を出す必要のない単色デッキでも、キマイラが採用されるに至ったのです。
最強AIのザナクロンも、黄色単でありながらキマイラを採用しておりました。
ベースミニオンの人権がない
キマイラというフォースの圧倒的パワーによって、キマイラの採用率は著しく上昇しました。
これと反比例して採用されなくなっていったのがベースミニオンカードです。
上でキマイラの強さについて触れましたが、裏を返すと全てベースミニオンの弱さということなのです。
- 引けないと事故る
- 手札から出す必要があるので手札キープが難しい
- 状況を変えるパワーはない(フィールドに干渉しにくい)
この弱点をデッキ構築やプレイングでカバーしなければいけないのですが、キマイラを採用すればそんな苦労をする必要がありません。
フォース枠1つで労せずベースミニオンの弱点を全てカバーできるようになるのですから、キマイラの採用率はあがり、ベースミニオンの採用率が逆に下がっていくのは明白です。
ゲームシステムの問題
似たような「土地カード」のあるカードゲームに、MTGがあります。
というか、おそらくベースミニオンはMTGの土地システムから引っ張ってきているのでしょう。
MTGはかなり歴史のあるカードゲームで、カードプールの広さも既存TCGの中ではトップクラスなのですが、その歴史において「土地を採用しないデッキ」というのは「ほぼ」ありませんでした。
※Wikiなどで勉強した程度の知識しかないので、間違っているかもしれませんが・・・
その理由の1つとして、MTGは「無からマナを生み出せない」という制限があったからだと思われます。一部を除いて
<ん?
この制限があるので、いくら土地というカードが盤面に干渉できずにカードパワーが低いカードだとしても、デッキに採用され続けているのです。
土地がないとそもそもゲームができないのですから。
しかし、ゼノンザードは違います。
無色土地とはいえ、毎ターン1度だけ、無から有を生み出すことができます。
某錬金術師も憤慨です。
このシステムがある以上、無色土地をどうこうできる手段があるのであれば、悪用有効利用されるのは自明の理でしょう。
そもそも、カードゲームにおいてカードをプレイする、ということは基本的に等価交換でないといけない、と考えております。
マナを出すには手札を減らさないといけない。
手札やミニオンを増やすには、マナを失わないといけない。
カードをタダでプレイするには、難しい条件を満たさないといけない。
等。
もしくは、ハースやシャドバのPPの概念といっしょで、毎ターン自動的に増えていくものである、というルールにするかです。
「マナを生むには手札からベースを置かないといけない」
「でもどうしてもというならタダでベースを生み出しても良い」
なんてルールは、よほどうまくシステムを調整しないと破綻してしまうのは仕方がないと思います。
解決案
たらたらと解釈を垂れ流しておりましたが、キマイラの強さと問題点については以上です。
ではここからは「どうしたらいいのか」検討フェーズです。
ベースミニオンというシステムが機能していない原因としては
- キマイラが強すぎる
- ベースミニオンが弱すぎる
- 無色ベースが便利すぎる
この3点があげられます。
ということは、
- キマイラのナーフ
- ベースミニオンのバフ
- 無色ベースのナーフ
これらを実施すれば、少しは現状を打破できるのでは、と考えられます。
キマイラのナーフ
前述したとおり、単純にキマイラというフォースは他のフォースと比べてカードパワーが高いです。
よって、ナーフして相対的にベースミニオンの価値を上げることで採用率を調整しようという魂胆です。
ターン制限をつける
例えば、こんな感じ。
ライフ:3
自分のターン中自分のマナが4つ以下である場合、自分の無色マナでコストを支払う場合、全ての色のマナとして支払うことができる。
【破壊時】自分はデッキの中からベース・ミニオンカード1枚を置き、デッキをシャッフルする。その後、自分はカードを1枚引く。
こんな感じで、序盤の安定のためのフォースとして活躍するデザインに変更する、という案です。
ただ、これ一見強力なナーフに見えますが、実はそうではないのが事実。
ゼノンザードにおいて、必要な色マナってだいたい3~4ぐらいで、それだけあればあとは無色マナで補えてしまうのです。
このゲームはフィールドミニオンがベースへ移動できるので、初動さえカバーできればあとは無色マナを有色化しなくてもある程度のカードは問題なくプレイできてしまいます。
このナーフ案だと、ある程度の牽制はできますが根本的な解決には至らないでしょう。
有色ベースを効果対象にする
ライフ:3
自分のターン中、自分の有色マナでコストを支払う場合、全ての色のマナとして支払うことができる。
【破壊時】自分はデッキの中からベース・ミニオンカード1枚を置き、デッキをシャッフルする。その後、自分はカードを1枚引く。
どういうことかというと、例えば白しか生み出せないベースから全色出せるようにする、というナーフ案。
これであれば毎ターン湧いて出てくる無色マナからは有色を出すことができないので初動のためにベースミニオンが必須になりますし、混色のサポートもできています。
ベースミニオンシステムを活かそうとするのであれば、これぐらいはしないと正直無理でしょう。
完全に単色デッキで採用するメリットはなくなりますが、混色専用サポートフォースとして再デザインするのも良いのではないでしょうか。
禁止する
「もうなくしちゃおうぜ」
という超過激派。
混色デッキはおそらく死滅しますが、必要な犠牲なのである。
ベースミニオンのバフ
ベースミニオンを強くして、相対的にキマイラの強さを緩和すれば、他のフォースの採用価値も上がり、ベースミニオンシステムは復権するのではないか、という理論。
ベースミニオンが弱いからキマイラで受ける恩恵が大きくなっているのであって、ベースミニオンが弱くなくなれば相対的にキマイラよりも他のフォースの方が強くなるはず・・・
1カラットラットの効果をデフォルトに
《デッキ》このカードは何枚でもデッキに入れられる。
【常時】このミニオンはブロックできない。
【配置時】このベースをレストして、カードを1枚引くことができる。
ベースミニオンを採用すると、どうしても手札が枯渇してしまい、カードゲーム特有の楽しさである「選択肢」を奪ってしまいます。
ということで、ベースミニオンを使っても手札が減らないようにすれば良いのでは?という案です。
ただ、そうすると1カラットラットがかわいそうなことになるので、例えばタップインしたらカードを1枚引けるよ、みたいな調整とか。
なんにせよカードゲームは手札があってこそのゲーム。
相手と凌ぎ合ってリソースを削り合って、の手札枯渇からのトップ勝負ならまだしも、
「なんか普通に土地置いてミニオンを召喚してたら手札枯れた」
は正直寒いですし。
これぐらいバフしても良いのではないでしょうか・・・。
無色ベースのナーフ
最後。無色ベースをいじる。
正直、色が出ないだけで何のデメリットもなしにマナが生めるようになるのはやりすぎな気がします。
というわけで無色ベースをナーフすることで相対的にベースミニオンの価値を上げよう、という理論です。
※ここで言う「無色ベース」とは、タダで出せるベースのことを指します。「無色のベースミニオン」は対象外です。
フェニックスの対象から無色ベースを外す
ライフ:3
相手のターン終了時、自分のベースに存在するミニオン全てをアクティブにする。
【破壊時】自分はデッキの中からベース・ミニオンカード1枚を置き、デッキをシャッフルする。その後、自分はカードを1枚引く。
どちらかというとフェニックスのナーフ、かもしれませんが・・・
ベース全てを対象とする効果から、無色ベースをはじいてしまおうというナーフ方法です。
これによって無色マナが起きないので、ベースミニオンの価値が上がり、採用率が上がるのではないか、という魂胆。ですが・・・
正直こんな調整したらフェニックスが使われなくなるだけな気もする・・・。
無色ベースはタップイン
実はこれが一番丸い調整方法なのではないか、と考えています。
無色ベースはベース配置時にレストして置かれるようにすることで、手札が減らない代わりにテンポを失うようになる、という調整です。
特に序盤は1マナの差が重要になるので、そこでタップインしないといけなくなるとかなりのテンポロスになるためベースミニオンを採用しよう、みたいな感じになるのでは、と思っています。
ただし、後攻は1コストミニオンをベースに移動できることによって先攻とパワーバランスを釣り合わせているのですが、それがし辛くなることで結果的に先攻有利になってしまう恐れがあります。
無色ベースは3枚まで
無色ベースを3枚ベースに配置したら、それ以上はベースに置けない、という調整。
これによって残りの7マナはフィールドミニオンの移動やベースミニオンの配置で賄わなければいけなくなり、テンポを取ろうとするのであればベースミニオンの採用が必要不可欠になるのでは、という目論見です。
無限に出せるからベースミニオンが必要なくなるのであって、有限なのであればベースを採用せざるを得なくなりますからね。
ただしこれもちょっと問題があって、元々あまりベース枚数を必要としないアグロ系のデッキが相対的に強化されてしまう可能性があります。
あと、無色単デッキのメリットがほぼなくなる。
(自分的)結論
ここまでたらたらと書き連ねてきておりましたが、一番自分の言いたいことは、
「せっかくのベースミニオンシステムを捨てるのは勿体ない!」
ということだけ。
一部のカードにより、ベースミニオンというカード自体の存在意義が失われてしまうのは勿体ないと思いますし、開発も本意ではないでしょう。
「キマイラ」「無色ベース」「ベースミニオン」
この3つのパワーバランスを調整して、そのすべてが均等に使用されるような環境が望ましいと考えております。
CBTを通して色々な問題点も見えてきていることですし、BANDAI様にはUIやテンポだけではなく、ここら辺のカードパワーのバランスについても改善してもらいたいと思います。
以上、お願いにてこの記事を〆させていただきたいと思います。
あれ・・・?
この記事でナーフ要らないとか言ってなかった・・・?
って思う人もいるかもしれません。
ええ、確かに言いました。
ですが、その時のナーフは「突出したデッキの弱体化」という観点で論じており、ゼノンザードのシステムについての観点ではなかったため、そのような結論に至った所存でございます。
まあ、考えが浅はかだったよね
ゼノンザード攻略記事をまとめたページです。
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